最近、治りにくい粘膜や皮膚の病気の原因として歯科治療で使われる金属、口の中にできる化膿(かのう)病巣等に対する生体のアレルギー反応が注目されています。その症状は様々で、いわゆる口内炎だけでなく、足裏や手のひらにみずぶくれができたり、時には全身に湿疹ができたりします。 歯科アレルギー治療外来ではこのような患者さんに対して、口の中の詰め物や金属冠に対するアレルギーがあるかどうか、口にできる化膿(かのう)病巣がないかを調べ、アレルギーの原因を診査し治療することを専門に行っています。その他にも、様々な薬剤やラテックス(ゴム)アレルギー体質などで、歯科治療が受けられる様に、検査と全身管理を行います。

当院によるアレルギー検査および皮膚科によるパッチテストの結果、金属アレルギーと診断された女性。原因となる金属を除去し、治癒。（写真右は半年経過後）

歯科金属や内服薬、カビ、果物アレルギーなどが原因で治りにくい様々な口腔炎が生じます。

歯科用金属や歯ぐきや歯の根の膿み等に対する生体のアレルギー反応から手のひらや足の裏に水ぶくれが生じます。

抗菌薬や痛み止め、麻酔薬などによるアレルギー。

実際に金属の成分を皮膚に貼付してアレルギーがあるかどうかを調べます。 当院では皮膚科を紹介しております。

歯周病、むし歯等の診査を行います。

金属アレルギーの疑いのある方に対して、簡易検査（O-ring test）を行い、その後何の金属に対してのアレルギー反応なのかを調べるために、皮膚科に行ってパッチテストと言われる検査を行って確定させます。

症状の原因が金属と考えられている場合は、該当する金属を除去し、新しい金属や別の材料に交換する事をお勧めしています。また歯周病、むし歯などに 原因が考えられる場合はその治療を優先的に行います。 また、アレルギーの原因薬剤や材料が判明した場合は、それらの使用を避けて歯科治療を行います。